kirakira
2015
06/23
19:01:01
藤本義一「わが織田作」全4巻を購入。

サイズ変更ウィザード-1

妻・一枝との出会いから彼女の死までを描いた長編伝記です。
1話ごとにオダサクと一枝の視点が切り替わって、二人の思いをそれぞれの一人称視点で交互に描写する構成になってます。
オダサクの生涯に沿っているものの、完全に二人の情愛と心理を綴った大人の恋愛小説で、このてのものを読んだことがなかった私は結構戸惑いました。まあ、こういうのもありかな。

話の流れとしては、ことあるごとにオダサクが一枝に当り散らして暴力をふるったりして、一枝がその理不尽さに口惜しがりながらオダサクの思いを何とか解釈して不器用な交際・夫婦関係を営んでいくというもの。2巻までは両者の嫉妬が濃い。
3巻でオダサクが文壇デビューして外からの刺戟に身をおくこと中心となり、戦争突入で検閲など時局が厳しくなってくると、オダサクからの暴力や嫉妬は影を潜めるが、かわりに一枝の嫉妬が読者に目立つようになる。とにかく一枝の視点に入るとオダサクの体の心配と、オダサクに近づく女への強烈で醜い嫉妬ばかりが溢れ、ここまで嫉妬深い女性に描かなくても……と辟易するほどでした。心理描写が濃いだけに、二人の思いが複雑に絡まりあう様子は伝わってきます。

個人的に彼岸からオダサクを見守る一枝を書いたラストは不要だったかなと。死んだあとも「女性は絶対に近づけないでください」と一枝に願わせるのは正直ちょっと……近づけないどころか、一枝の死後のオダサクは女性遍歴の激しさが増すし、良家の女性と電撃結婚してその生活環境に合わず離婚するし、さらにはオダサクの最期を看取ることになる女性を内縁の妻にする有様なわけで、それを一枝が彼岸からずっと見てたら慟哭にもほどがあるやろと思う。
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皇帝栄ちゃん

Author:皇帝栄ちゃん

クトゥルー神話、ロード・ダンセイニやアルジャナン・ブラックウッドの小説、一昔前の海外怪奇幻想小説、織田作之助、アシジの聖フランシスコなどが好きな這いまわる偽善者。永遠属性持ち。ハッピーエンド至上主義。

東方は早苗さん好きで、霊夢と早苗のカップリングがお気に入り。アイマスは橘ありす好きで、ありすと幸子のカプがお気に入り。


新刊「永遠のレイサナ」とらのあな様にて委託販売中。


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