kirakira
13:12:00
アイザック・アシモフ『停滞空間』を図書館で借りてきた。

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どの作品も面白かったけど、個人的には「最後の質問」が飛びぬけて素晴らしかった。アシモフ短編の中で私が最高だと思うのは「最後の解答」「バイセンテニアル・マン」だったが、どうやらこの作品こそ到達点のようだ。
「最後の質問」はアシモフ世界のスーパーコンピュータであるマルチヴァクがエントロピーの逆転に挑むみじかい話である。そのなかに、マルチヴァクの進化、人類の進化、エントロピーの増加と宇宙の行き着く先が語られる。短編におけるアシモフ未来史の究極形といって過言ではないと思う。

初期のマルチヴァクの時代に酔っぱらった二人の技術者がマルチヴァクに「エントロピーを減少させることは可能か?」と質問し、マルチヴァクは「その答を出すにはデータ不足」と返答した。以後時代が飛ぶごとに同じ質問と同じ返答が繰り返されることになる。
マルチヴァクの集積体としてACが誕生。人類は二万年後には銀河ACによって老衰と死の問題が解決され不老不死となり、銀河中に広がっていった。
それから遥かな時が流れ、人類は肉体を離れ精神体と化して数多の銀河に広がっていた。宇宙ACによるとすでに地球は白色矮星となっている。
さらに数千億年?が経過し、人類は宇宙全土の精神統一体と化し、マルチヴァクも汎宇宙ACと呼ばれ神に近い存在となっていた。エントロピーの増大により宇宙は死にかけていたが、それでもまだエントロピーを逆転させる答えはACに出せなかった。
そして十兆年後、とうとう宇宙は消失し、全人類の精神はACに溶けて消えた。物質もエネルギーも時間も空間もあらゆるものが消え、虚無となった。ACだけが存在した。そのときついにACはエントロピーを逆転させる方法を知った。もはや答えを教える存在はいないが、ACはかつてあった宇宙と現在の虚無を考え、宇宙を再び誕生させる行動に出た。その最初のひとつは――

晩年のエッセイでアシモフは「最後の質問」を、「これは疑いなく、これまで書いた作品の中で、わたしが一番気に入っているものだ」と述べている。なお二番目が「停滞空間」、三番目が「バイセンテニアル・マン」の模様。
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皇帝栄ちゃん

Author:皇帝栄ちゃん

クトゥルー神話、ロード・ダンセイニやアルジャナン・ブラックウッドの小説、一昔前の海外怪奇幻想小説、織田作之助、アシジの聖フランシスコなどが好きな這いまわる偽善者。永遠属性持ち。ハッピーエンド至上主義。

東方は早苗さん好きで、霊夢と早苗のカップリングがお気に入り。アイマスは橘ありす好きで、ありすと幸子のカプがお気に入り。


新刊「カワイイボクとファーストキス」とらのあな様にて委託販売中。



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